大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)2518 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人両名の弁護人福井盛太、同松村光磨連名の上告趣意第一点について。

所論は訴訟法違反の主張に帰するものであつて刑訴四〇五条の上告理由に当らな

い。なお被告人の供述調書の任意性の有無の調査は必ずしも証人の取調によるの要

なく、裁判所が適当と認める方法によつてこれを行うことができるものである(昭

和二六年(あ)一六五七号同二八年二月一二日第一小法廷判決、集七巻二号二〇四

頁、昭和二六年(あ)一二九五号同二八年一〇月九日第二小法廷判決、集七巻一〇

号一九〇四頁参照)から第一審がその任意性の有無につき検察官申請の証人の取調

べをしなかつた措置を違法と目することはできない。又被告人以外の者の検察官の

面前における供述を録取した書面は、これを証拠とすることの同意がなくとも刑訴

三二一条一項二号の要件に適合する限りその証拠能力は認められるものであつて、

これを証拠とするにあたつては、該書面の供述が公判準備又は公判期日における供

述よりも信用すべき特別の情況が存するか否かは事実審の裁量にまかされているも

のと解すべきである(昭和二六年(あ)一一一一号同年一一月一五日第一小法廷判

決、集五巻一二号二三九三頁参照)から第一審が所論A外五名を先づ証人として公

判期日において尋問した後、同人等の検察官に対する各供述調書を右要件に適合す

るものと認めて事実認定の資料としたからといつて採証の法則違反はない。従つて

第一審のこれらの措置を是認した原判決には所論のような違法はない。

同第二、三点について。

所論は、それぞれ事実誤認、量刑不当の主張であるから刑訴四〇五条の上告理由

に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

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よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三〇年一二月六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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